SDGsの本質は「偏見や差別など様々な要因から生じる『格差』の解消」であると考えます。
 現在地球上の至る所で「人種」「性別」「生まれ育った生活環境」「障害の有無」「地球上の南北」「情報・デジタル」といった可視、不可視のボーダー、ハードルによって「利益を得るもの」と「不利益を被るもの」の分断が生じ、その『格差』は広がるばかりです。SDGsの17の目標はいずれもこうした社会の『分断』と『格差』を解消・是正する取り組みがめざす到達点を明らかにしたものと言えるでしょう。
 これはつまり「既存の社会常識」「既得権益」を打破し、民主主義vs専制主義、資本主義vs共産主義といった分断・対立構造から脱却し、新しい社会構造に変革しなければ持続可能な未来は実現できないことを示唆していると言えるでしょう。

 SDGsの17の目標は、この「格差の解消」という共通の理念の上に設定されたものですがそれぞれ単独ではなく関連性のある課題であり、それぞれが100%の達成を目指すと「正しさの衝突」が起こることも指摘されています。どこまで達成すれば折り合いがつけられるのか、その調整作業まで考えればもはや時間的猶予はありません。

 こうしたことを踏まえ次の2つの観点で今一度「SDGsの取り組みはどうあるべきか」について考えてみたいと思います。

 ◇ 誤解の多い現状
 ◇ 新潟とSDGs